全国ネットで展開している仏壇クリーニング業者にご注意下さい

仏壇クリーニング業者選びの基礎知識

最近、インターネットを見てご連絡頂き、お見積りさせて頂くお客様より、「相い見積もりを複数からとって、麗光堂さんが一番安かったが、安いのも怖い、正直どこに頼めばいいか分からなくて困ってる」といったご相談を受けまして、そういった方々が全国各地にいるんだろうなと、この記事を製作しました。
完全お洗濯の場合、仕上がりに間違い無いのは、地元に昔からある出来るだけ大きな仏壇店です。専門下請け業者に外注に出しているところが多いので、おそらく値ははりますが間違いはないでしょう。
お値打ちにしたい場合、小さくても良いので自社で下地作りと塗りと箔押しができる仏壇店に頼みましょう。今は少なくなりましたが、昔は小さな仏壇店の職人が分業で仏壇を制作していました。木地師、塗り師、箔押師、蒔絵師、蝋色師などがありました。お洗濯は下地師作りと塗りと箔が一番時間と労力がかかり、仏壇の作業のほとんどは下地作りと塗りと箔押しにかかってきますので、塗りと箔押しができる小さな仏壇店が一番お値打ちに出来るでしょう。ただし、そういった職人がいる店舗を探すのは至難の業です。インターネットには載せていない店ばかりです。大きな仏壇店が見栄えの良いホームページで職人蒔絵師、塗り師、箔押師、など画像を載せて仏壇の工程を説明していますが、本当に存在する職人さんなのでしょうか?現在、実際に職人さんを抱えている小売店は僅かです。

仏壇クリーニング業者選びで絶対に知っておくべきことをまとめてみました。

悪意はないけど結局悪徳。フランチャイズ仏壇クリーニング店舗
値段だけで選ぶと…
工房、工場が本当にあるか確認する
ホームページが48都道府県分作ってある偽地元密着型店舗が増殖中
メディアで紹介されました・・・!
職人が見積もりに立ち会ってくれる店は信用ができる
仏壇を出来るだけ安く綺麗にしたい方へ

悪意は無いけど結局悪徳。
フランチャイズ仏壇クリーニング店舗

今はまだ落ち着きましたが、今もこの業界をかき混ぜているのがこのフランチャイズ仏壇クリーニング店です。1週間の研修で独立できます。との謳い文句で起業したいやる気のある人に向け宣伝し、加盟店を集め、結局仕事が出来ず(取れず)に辞めていく、また新しい加盟店を集めるというループが起こっています。ただ、加盟店の人たちには、全く悪気はありません。
技術も取引先も無い為、素人同然の作業とホームセンターの道具や材料で補修しますが、本当に悪気はありません。本人はがんばっているのです。
でも、お金を払う側からするとこういった業者に作業されるのはたまったもんじゃないです。
出張クリーニングを謳っている、泡で洗浄するという業者は99パーセントフランチャイズ起業系だと思って間違いないです。あなたが仏壇をお洗濯、またはクリーニングしようとしているなら、このことは基礎知識です。

値段だけで選ぶと…

最近のお客様の傾向として、とにかく安くしようと思って、相見積もりを取って値段だけで業者を選ぼうとする方がいますが、クリーニング業者によって同じような見積もり内容でも実際の施工内容が違い、正直言って比べることが出来ません。高ければよい仕事なわけでも、安ければ悪い仕事なわけでもありません。

完全お洗濯の場合
基本的には自社工場を持たない仏壇店はお洗濯の場合下請けに出しています。
外注先には、中国と日本国内があります。
急ぎの受注は日本、急がないものは船で中国、といったことを聞いたことがあります。
国内の下請け業者は、何も言わなければ当然いい仕事をします。
気を付けなければならないのが、下請けには出しているけれど下請けさんを値切る業者です。「これこれこういった仕上げでいいから安くしておいて。」と下請けさんに指示をする業者です。下請けさんは、お客様とは直接面識が無いので、そのまま言われた通りに仕上げます。
やはり、実際に手をいれる職人と、施主さんとの意思疎通が一番大事です。
最近では塗り替えも含めた完全お洗濯と謳って、上からの一度塗りだけでお洗濯を完了させる業者がいます。車の塗装などでもそうですが、下に錆があった場合、下地まで削ります。仏壇は木地が釘でとまっていますので、錆びた釘も交換しますが、それを無視して塗ると、錆がまた浮き出て、塗装が数年で割れてきてしまいます。
最初からお客様と話をして、仏壇が相当新しかったり、もう自分の代だけ綺麗な見た目ならいいとのことでしたら一回塗りでも問題ないと思いますが、現状の格安洗濯業者は、事前説明をせずにそういった施工内容でお洗濯をしています。
お洗濯の場合、下地塗り、中塗り、上塗りと最低でも3回は塗ってもらえる業者を選びましょう。

仏壇クリーニングの場合
塗りや金箔押し換えをしない仏壇のクリーニングは、自社でやっている業者が多く、下請けをしている業者も少ないです。相当な注意が必要です。
施工内容うんぬんより、まず確認しなければならないことがあります。
個人事業主なのか、会社なのか、所在地はどこか、工場はあるのか、その工場の住所は本当かなどの確認をしましょう。
現在、インターネットを中心に展開されている店舗は、いわゆる、仏壇クリーニングフランチャイズ店が多く、9割がその脱サラ起業系の仏壇クリーニング店舗のホームページが出てきています。
フランチャイズ店舗は、1週間程の研修期間の後、店舗を営業し、3日で完了する出張クリーニングなどで営業しています。
おそらく値段だけなら、出張クリーニングが一番安いと思います。値段だけならですが。
3日でクリーニング、一番安いといっても、もっと安くてもいいだろうと思うくらいの作業内容です。大型仏壇でせいぜい5万円くらいで出来るのではないでしょうか。
しかも、確実に汚れは残ります。宮殿の裏はどうするんでしょうか?
テレビ台で使われるようなMDF合板が使われている場合があります。水分を含めば膨らみ、塗装が割れ、2度と元に戻らなくなります。べニアも、水分を含むと剥がれます。アルコールで洗い流し、すぐ乾くから大丈夫と言いますが、濡らした時点で膨らむのでどれだけ乾きが早くてもダメです。施工する本人が何も知らないから出来るのでしょうが、とても恐ろしいことです。当社では分解せずに施工するクリーニングはリスクが高すぎて絶対にお受けできません。
仏壇クリーニングは、一度持ち帰ってもらって、全部分解して、金具を金メッキして、塗りが必要なところは塗ってくれる、壁と戸裏の金箔をほつくろいでなくすべて押し直してもらえる、腐っている木は交換してもらえるところがおすすめです。内戸の障子の格子部分は表だけでも新調すると綺麗に見えますので、そういったことを別に注文すると良いです。
ただし、こういったことが出来るクリーニング店舗は、全国にもほとんど存在しないと思います。
当社ではこういった項目はオプションではなく標準でさせて頂いています。
その分、他のクリーニング店舗さんとは違い値が張るかもしれませんが(実際は当社の方が安かったこともありますが)、そういった綺麗に見せるポイントを掴んでいる業者を選びましょう。
値段が高いから信用できる、値段が安いからここに頼むで選ぶと必ず損をします。信用できるかどうか、しっかり見極めましょう。

クリーニングを頼む場合、しっかりとした完全お洗濯が自社で出来る店舗を前提条件で選びましょう。

工房、工場が ”本当に”あるか確認する

工房のない業者が多くいます。
自社施工と謳っていて、施工場所の住所がホームページに載っていない場合、聞いてみましょう。
どこを選べばいいかわからないと正直に相談されてきたお客様に実際にアドバイスさせて頂きました。その業者さんは「大阪府〇市の方に自社工場があります」と曖昧に答えていたらしいです。お客様より聞いた瞬間分かったので、お客様に「大阪府〇市の工場は某フランチャイズ店の本社…のことだと思います。」とお答えしました。また、施工件数は何千件以上と言っていたとのことでした。お客様自身がマップで調べたらしいのですが、とてもじゃないけど、そんな規模でやっている業者には見えなかったようです。おそらく、フランチャイズ本社、または全国のフランチャイズ店舗の実績を合わせて謳っているのでしょう。
自社工場ではなく、外注先の他社工場のことを自社工場と言っている業者もよくいますので、きちんと工場の住所を聞き出し、グーグルなどのマップで調べると、実際の画像が出てきますので、そういったものを利用して調べましょう。
フランチャイズですが、そのフランチャイズの名前を出さずに営業されている業者もたくさんいますので、気を付けましょう。

ホームページが48都道府県分作ってある偽地元密着型店舗が増殖中

近頃、「〇〇県 仏壇 洗濯」と検索したりすると、「〇〇県の仏壇・修復・クリーニング 全国対応の〇〇〇〇」や、「〇〇県の三重県のお仏壇の修理とお仏壇のお掃除・洗浄の出張クリーニング」と出てきます。最近、こういった地元を装う営業方法が増えてきているようです。
仏壇を出すときは、地元にある仏壇店がおすすめですが、地元を装った業者もいますので、注意が必要です。必ず、会社所在地の確認をしましょう。
遠い業者に頼むと、後で問題があったとしても、なかなか対応してくれないことがあったり、仏壇の種類や形、組み方、作り方も地域差がかなりありますので、業者にも地域によって向き不向きがあります。やはり地元の仏壇を分かっている地元の業者に頼むのが一番良いです。

メディアで紹介されました・・・!

ホームページ内に「メディアで紹介されました!」と宣伝している業者もそういったフランチャイズ業者ですので気を付けましょう。メディアは、実際のことよりも目新しいことに目をつけます。新しいといっても、メディアで紹介されたのはもう10年以上も前だったりします。

職人が見積もりに立ち会ってくれる店は信用ができる

なかなか見つけるのは大変かもしれませんが、その仏壇を作業する実際の職人が来てくれる店を探しましょう。といっても、上記に書いたような研修1週間の脱サラ系の仏壇クリーニング屋さんではいけないので、そこはホームページなどであらかじめ見極めておきましょう。見積もりの時によかったら職人さんも来て貰えますか?とお願いすると良いかもしれません。快く返答した仏壇店は、おそらく信用できます。職人さんはスーツも着ておらず、話す言葉が営業用の言葉ではないので、なんとなく分かると思います。爪がすりへってたり、黒や赤の着色剤を使うため、手が黒っぽかったりします。

仏壇を出来るだけ安く綺麗にしたい方へ

仏壇や先祖のことを安くしたいという性根は、良くないことだと思います。
先祖のことは、出来るだけ良いものを、出来るだけお金をかけるというのが、自然な発想だと思います。先祖が無ければ今の自分も無く、感謝を向ける対象だからです。
そういった先祖に対する想いを逆手にとった商売がひと世代前に横行したのが、仏壇業界全体が信用されなくなった所以だと思います。(70年代、中国製品やプラスティック製品が多く出回り、急激に原価が下がった後も、そのままの値段で売られていた時代がありました。)
ずっと木製だとおもっていた仏壇がプラスティック製だった時、買った側がどう感じるかまで、当時販売していた店舗は想像出来なかったのでしょう。
今、洗濯にプラスティック製の彫り物の仏壇が入ってきますが、持ち主は、事実を知り、とても残念がってはいますが、ずっと拝んできたものだから変えたくないと、そのままプラスティックの彫り物を使って修理することがあります。購入者側の方が販売者側より遥かに人間として出来ていらっしゃるなぁと感じます。

今現在でも、素人でも1週間で覚えれる施工で高い料金を請求する業者が大勢います。
誰もが言う、出来るだけ安くしたいというのは言葉通りではないと思っています。
信頼のおける、作業の対価が払えるところに頼みましょう。
値段だけで選ばないのなら、そちらの方が圧倒的に安くできます。

~最後に~
おそらくこのような注意喚起を本気になって書いている方は少ないでしょう。
もしあなたがご先祖に感謝する習慣を持っている方であれば、自然と良い業者に巡り合えることでしょう。
このページに飛んで来れたことも、ご先祖に導いて頂けたのかもしれません。
どうか、あなたのお仏壇が腕の良い職人に修理されることを願います。
お読みいただいてありがとうございました。

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